セピア色の想い出2

秋の気配が奄美にもやってきました。
北海道は雪ですという天気予報を聞くたびに、日本って広い国なんだなぁと思いました。
10月28、29日に元ふきのとうの細坪基佳さんのライブが名瀬と古仁屋でありました。
素敵な声と楽しいおしゃべりに青春時代にタイムスリップした感じでした。
細坪さんは北海道出身で娘さんが奄美とご縁のある方と結婚したそうです。いつまでも奄美を好きでいて下さい。
噂では、来年NSPと一緒にコンサートを開くとか…。

今回の『セピア色の想い出』は、1964年仏映画「シェルブールの雨傘」。
台詞をすべて歌でやりとりするオペラのような映画です。

イギリス海峡に面したフランスの港町シェルブールの雨傘屋の一人娘ジュヌヴィエーヴ(カトリーヌ・ドヌーヴ)と若者ギイ(ニーノ・カステルヌオーヴォ)は恋人同士。
突然の召集令状が二人の人生を変えてしまう。
入隊の前に二人は永遠の愛を誓うがギイはアルジェリアの戦線に動員され、
一通の手紙を最後に音信不通になってしまう。
ジュヌヴィエーヴはギイの子を身籠っていることを知りながら、
彼女に首ったけだった男と結婚。
3年の時が流れたクリスマス・イヴの日、ガソリンスタンドに寄った。
その主人はキイだった。
キイも復員して幼馴染のマドレーヌ(エレン・ファルナー)と結婚し、
一児の父親となっていた。
こみ上げる懐かしさで見つめ合いながら、お互いの幸福を尊重しあって何も言わず別れていくのだった。

男と女の人生の移り行く姿を、ジャック・ドゥミ監督の独特の詩情で見せていました。
ミッシェル・ルグランの音楽が素晴らしいです。
港町シェルブールが雨の彼方に涙で濡れます。絶対に忘れることのできない傑作です。
シェルブールの雨傘